2007.02.01 23:59(木・夜)



↑どろろ文庫本。小学生の頃少年サンデーに連載されていました。好きなマンガでした。

映画どろろ見てきました。 非常によかったです。 今回は鉄コン筋クリートとは逆のパターンでマンガが先で映画が後のケースです。

実は見る前は 心配でした。 マンガの実写版では何度がっかりさせられたことか・・・。

まず第1にキャストの心配。
妻夫木聡柴咲コウ百鬼丸どろろ
ハマッテました。 百鬼丸は妻夫木聡以外は駄目でしょうと思わせるぐらい。 自分の中でのキャスティングではオダギリジョーとかいいんじゃないかと 思っていました。でも百鬼丸には実はある種の若さとサワヤカサが必要だったんだと改めて 考えさせられました。

柴咲コウは適役だと感じていましたが、ちょっとわざとらしさが出ちゃうかなと・・・ でもそんなことはなくハマッテました。 それからコマーシャルで太鼓というか鼓を下げていて、あれ叩きながらセリフいうのかと思うと ・・・自分がするみたいに 赤面 するほど恥しい気持ちがしましたが・・・OKでした。 問題ないですが、いらないっていえばいらないような気もしますが・・・。
キャストの皆さん本当に申し訳ありませんでした

多宝丸役の 瑛太。マンガと同じ表情なのに驚きました。 醍醐景光役の 中井貴一。ちょっと弱いような気がしましたが、映画のストーリーでの役回りからすれば ベストでした。彼の存在で引き締まりました。 1つだけ・・・妖怪マイマイオンバの親玉に夏木マリを演出して土屋アンナは娘の1人でもよかったかな。

第2にストーリー展開。
実際一番心配でした。 でもOKでした。原作とは異なる発展の仕方でエンディングも異なるのですが、よかったです。 化け物退治に重きを置かなかったのがよかったと思ってます。 原作を壊さずストーリーは映画として脚本する方法論が すぐれてました。ストーリー展開が実にスムーズでギクシャクしたところもなく。 得てして盛りだくさんの内容にしてストーリー間の繋ぎが疎かになってカットをだたつないだけになってしまう 作品の多い中、ちゃんとした 接着剤を使っていました。

第3にCG。
当然化け物はCGで、誰もがCGだと思ってみている箇所です。 それをカット割りを素早くして長く視点を止まらせないようにしていたところがよかったです。 CGを見たいわけではないのでね。だからといって馴染んでないのも困りますが。 (まぁ以前のように浮いてるようなCGは今時ないですが) スピード感があって及第点ではないでしょうか。 腕に付いてる刀のシーンはかなり期待していて、100点満点まではいかないけど、 及第点ではないでしょうか。

それでは最後に総括。
画面全体が セピア 風のトーンで、最初から最後までその トーンでした。 それもよかったと思います。黄ばんだ本を紐解くような感じで。 百鬼丸に身体を与える場面では、手足も内蔵も作るという、 そして電気を通電して完成させるという、 フランケンシュタインばりの手法で度肝を抜かれちゃいました。 現代医学でも実現してないクローン技術を披露していました。 しかも手足や内臓作成の型は木枠でした。んーこれはかなり想定外を超えてました。 勿論原作とは作り方は全然違います。監督やるなぁー。そこまでやるとは思ってませんでした。

映画のシーンの最後は感動的でしたが、エンディングのテロップが流れる直前に 24体 とバーンと文字が出るのですが続編を意識しているのでしょうか。
でも塩田明彦監督、今度は あばしり一家でお願いします。 手塚治虫作品にどろろは欠かせないように、 永井豪作品にもあばしり一家は欠かせません。 塩田明彦監督よろしくお願いします。


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