---　歯科医院にて　---

歯槽膿漏だった
歯石だとか汚れだとかが
歯に大量に付着して
炎症を起こしている
そんな診断だった
歯医者にとっては虫歯と同じ位
よくある話でつまらないだろう

しかし歯医者は嬉々として
耳クソが沢山とれるのと同じ喜びで
削りだした
絶対に被害妄想なんかじゃないぜ

チュイーンという音を上げて
水を噴射させながら
歯茎と歯の隙間を掃除する細い道具
を口に突っ込み
唾液とその水を吸い取るホース
を口に突っ込み
どんな代物かは分からない
いつも目を瞑っているから
ゾンビ化した歯医者と毒蛇化した道具の
オゾマシイ姿はみたくないから
恐怖からなんかじゃないよ
プライドみたいなもんでもない
怖いもの見たさの逆・・・
絶対に被害妄想なんかじゃないぜ

その水が知覚過敏でメッポウしみる
そっちの痛みがほとんどなんだよ
わかるかい歯医者さん
もしかして知っててやってるの？

どーしてお湯じゃないんだ
どーしてうがいの水も冷たいんだ
どーしてチュイーンという音させんだ

あーひどいひどい
歯医者も道具も機械も
歯が悪い人のことを理解してないし無視している
それは歯医者のための機械だ
患者のためなんて１つも考えられてない

だから世の中そういうもんだって
簡単に全体を論じちまうさ
だってバカヤロウ
だってドースル事も出来ない
だってギガントクヤシイぜ

今も月に1度
ゾンビ化した歯医者と毒蛇化した道具の餌食になっている
治療はとっくに終わっているけど
再発防止と安定するまで歯の掃除のために

この恐ろしい場所には
そのゾンビ化する歯医者と
その奥様は治療はしないけど手伝っている
その娘も時々受付を手伝っている（意外と美人だ）
その３人の親族と美人の看護士が時々出入している

1ヵ月後は意外と早く来る
そんな風に１年近く経過した
続くと人は慣れるものでもある

あの頃はゾンビとは知らず
歯がしみるんですけどなおりますかって聞いたよね
ビールもストローで飲んでるって訴えたよね
そのうち直りますっていったけど
なかなかしみるのは直らない
なかなか歯茎も伸びてこない

そうこうしているうちに
何故かどーしたわけか最近
左の歯茎にオデキが
これは歯槽膿漏じゃない
長年の経験でわかる
歯医者よりそれはわかる
これはオデキだ
そのせいで歯が１本ぐらついている

だから歯茎に直接テラマイシン軟膏塗った
なかなかいい考えだと思ったね
デントヘルスも塗り
毒素を殺すうがい薬も食後と就寝前にした
通い始めた頃に貰って残っていた痛み止めのカファタミンも飲んだ
なくなると代わりに風邪クスリを飲んだ

そんな生活が１ヶ月弱続いている
なかなか手ごわいオデキだ
１箇所なおってもすぐに別の箇所に現れる
もぐら叩きみたいだ

でもオレの鋭い思いつきの市販のクスリ攻撃で
なんとか沈静化しつつある

オレは何も悪い事してないつもりだ
つもりだつもりだつもりだ
罪も罰も必要ない筈なんだ

今度は来週だ
それまでには直すからな
そしてつまんない意地はって
随分良くなってきましたっていうんだ

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